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 岡山大、汚染水から放射性ストロンチウムを吸着・除去し固定化する新技術を開発

発表日:2015.07.24


  岡山大学は、汚染水から効果的に放射性ストロンチウムを吸着・除去する新規技術を開発したと発表した。福島第一原発事故により、環境中に放射性セシウムや放射性ストロンチウムが大量に放出された。放射性セシウムは、測定や解析が容易であることから、汚染状況や除染の評価が広く行われてきた。一方、放射性ストロンチウムは、測定評価のためには複雑な分離、分析過程が必要となるため、除染法を含む調査、研究開発は進んでいない。今回開発した技術は、骨と同一成分のヒドロキシアパタイト(HAP)を吸着剤として用いたもの。HAPによる放射性ストロンチウムの吸着は、汚染水(天然水)中に多量に存在する、ストロンチウムと同じ化学的性質のカルシウムやマグネシウムは妨害しないことを明らかにした。さらに、HAPカラムに吸着された放射性ストロンチウムは溶離液で溶離が可能であり、HAPカラムは再利用することができる。放射性ストロンチウムをHAPに安全に固定化して安定的に保管廃棄する技術を確立したという。

情報源 岡山大学 プレスリリース
岡山大学 プレスリリース(PDF)
機関 岡山大学
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 吸着材 | 放射性物質 | 福島第一原子力発電所 | 汚染水 | 放射性ストロンチウム | 岡山大学 | HAP | ヒドロキシアパタイト
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