東京理科大学と名古屋工業大学の研究グループは、マグネシウム(Mg)二次電池のカソード(正極)材料候補に係る成果を発表した。Mgは地球上で8番目に豊富な資源で、海水からも採取可能であるため、電池(一次電池)の負極として活用されている。近年では繰り返し充電して使用できる二次電池の負極材料としても有望視されており、希少なリチウムを代替し、エネルギー密度が高いMg二次電池の実用化が希求されている。同研究グループは、Mg二次電池に適したカソード(正極)材料の開発を目指して、新しい岩塩型組成「MgxNiyCozO2」の合成を試み、結晶構造の解析や電気化学的性質の評価などを行った。その結果、1)微細な粉体を作製する手法のひとつである「逆共沈法」によって目標とする物質(100種類)を抽出が可能であり、2)中性子回折および放射光X線回折法の相補的な使用による解析が可能であることを確認した。さらに、3)理論計算などを実施した結果、エネルギー的に最も安定した構造を有するコバルト置換イオン配置「MgNiO2」の決定に成功したという。なお本研究の一部は先端的低炭素化技術開発(ALCA-SPRING)の援助で実施された。
情報源 |
東京理科大学 プレスリリース
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機関 | 東京理科大学 名古屋工業大学 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 東京理科大学 | 二次電池 | 名古屋工業大学 | 電極材料 | マグネシウム | カソード | 逆共沈法 | 先端的低炭素化技術開発 | ALCA-SPRING |
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