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 国環研など、気候変動による将来の砂浜のレクリエーション価値を推定

発表日:2019.10.28


  国立環境研究所、(国研)海洋研究開発機構および甲南大学の研究グループは、携帯電話より得られる位置情報ビッグデータから砂浜のレクリエーション価値を評価し、将来の地球温暖化による海面上昇の影響を予測したと発表した。同研究グループは、位置情報ビッグデータ(夏季と冬季各1日)を活用し、各砂浜における訪問者数と訪問者の居住地情報を取得、これらの情報を環境価値評価手法(トラベルコスト法)に応用し、レクリエーション価値を算出した。さらに、将来(2081~2100年)の海面上昇に伴う砂浜消失予測(Udo and Takeda et al., 2017)に基づきレクリエーション価値を推定したところ、レクリエーション価値は、砂浜の減少以上に大きく低下することが分かった。この結果は、物理的な自然環境の変化にのみ焦点を当てた既存の知見では、気候変動が社会に与える影響を過小評価している可能性があるといい、気候変動適応の対策を進める上で、限られた資源の配分などの意思決定の一助となることが期待されるという。

情報源 国立環境研究所 新着情報
海洋研究開発機構 プレスリリース
機関 国立環境研究所 海洋研究開発機構 甲南大学
分野 地球環境
キーワード 海洋研究開発機構 | 国立環境研究所 | 海面上昇 | 適応 | 砂浜 | ビッグデータ | 甲南大学 | 位置情報 | レクリエーション価値 | トラベルコスト法
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