東北大学は、岩手大学および(国研)国際農林水産業研究センターからなる研究グループが、光合成のCO2固定を担う酵素「ルビスコ」を約1.3倍量に増強した遺伝子組換えイネ(ルビスコ増強イネ)の窒素利用効率や収量の改善を実証し、世界的な食糧危機回避と地球環境保全に大きく貢献する研究成果として高い評価を受けたと発表した。同研究グループは、世界的な食糧危機と環境問題の同時解決に向けて、窒素利用効率の高い穀物の開発が必要であるという認識のもと、「能登ひかり」を親品種とするルビスコ増強イネを作出し、文部科学省および環境省の審査を経て、2016年から2019年までの4年間、「遺伝子組換え植物隔離ほ場」における栽培試験などを実施した(窒素施肥量:0~15 kg N/10a)。その結果、窒素施肥量10 kg N/10a以上の場合、ルビスコ増強イネの玄米収量は親品種等の17~28%増となり、登熟期における葉のルビスコ量や、ルビスコの活性が認められた。光合成の増強(光合成速度の向上)が理想的なイネ品種開発の応用につながることを示す、世界初の実証成果であるという。
情報源 |
東北大学 プレスリリース
国際農林水産業研究センター プレスリリース |
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機関 | 東北大学 国際農林水産業研究センター |
分野 |
地球環境 水・土壌環境 |
キーワード | 東北大学 | 国際農林水産業研究センター | 光合成 | 岩手大学 | 品種 | 遺伝子組換え | CO2固定 | 食糧危機 | 栽培試験 | 窒素施肥 |
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