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 千葉大、妊娠中の農薬摂取と子どもの自閉症に関わる研究成果を発表

発表日:2020.05.11


  千葉大学は、妊娠中の農薬(グリホサート)摂取と、子どもの自閉症スペクトラム障害(ASD)などの神経発達障害の関連について研究成果を発表した。ASDの病因については解明されていないが、多くの疫学研究から、農薬や環境化学物質など環境要因が寄与している可能性が指摘されていた。同大学は、妊娠マウスの飲料水にグリホサートを与える実験を行った。その結果、グリホサートを含む水を与えた「妊娠マウスから生まれた仔マウス」はASD様の異常行動を示した他、多価不飽和脂肪酸の代謝に関わる酵素の異常が、ASD様の 行動異常の発生に重要な役割を果たしていることも明らかになった。この実験は、マウスに高濃度(0.098%)のグリホサートを与えた実験であるため、妊婦の農薬摂取による子どものASDが引き起こされるという結論を導くものではないが、今後、妊婦を対象とした大規模な追跡調査を実施することで明らかにする必要があるという。

情報源 千葉大学 ニュースリリース(PDF)
機関 千葉大学
分野 健康・化学物質
キーワード 農薬 | 妊婦 | 環境化学物質 | 除草剤 | グリホサート | 自閉症スペクトラム障害 | ASD | 神経発達障害 | マウス実験
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