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 (独)産業技術総合研究所、有機フッ素化合物を用いない表面処理技術を開発

発表日:2012.03.13


  (独)産業技術総合研究所のサステナブルマテリアル研究部門高耐久性材料グループは、有機フッ素化合物を用いずに、優れたはつ油性を示す表面処理技術を開発した。現在、はつ油処理は、フッ素樹脂に代表される有機フッ素化合物を使用している。しかし、有機フッ素化合物の人体や環境への影響(残留性・生物蓄積性)が懸念され、これらの物質群に対する規制が強化されているとともに、その焼却廃棄処分には高温が必要であり、多大なエネルギー・コストがかかること等から、有機フッ素化合物を用いない表面処理技術が求められている。今回開発した技術は、一般的なはっ水処理剤(有機シラン)と、ガラスの原料となる化合物(スペーサーシラン)を混合した塗液を、各種基板に塗装し、常温乾燥させることにより、表面に透明な塗膜を形成させるもの。同技術で得られた表面は、有機フッ素化合物で処理された表面よりも優れたはつ油性を示した。これにより、今後、有機フッ素化合物を用いない低コスト・低環境負荷な表面処理技術として、各種基材の油汚れ防止や、建物等の配管内の流動抵抗の減少による省エネルギー化等への応用展開が期待できるという。

情報源 (独)産業技術総合研究所 プレスリリース
機関 (独)産業技術総合研究所
分野 地球環境
健康・化学物質
キーワード 省エネルギー | 環境負荷 | 産業技術総合研究所 | 健康影響 | はつ油性 | 有機フッ素化合物 | 有機シラン | スペーサーシラン | 表面処理 | 塗膜
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