北海道大学低温科学研究所の飯塚芳徳助教らの研究グループは、氷期-間氷期の気温変動に硫酸塩エアロゾルが寄与していたことを解明した。南極のアイスコアには過去数十万年分の気温変動や二酸化炭素などの温室効果ガスといった環境指標が保存されている。今回、氷に含まれる硫酸塩(Na2SO4、CaSO4)粒子を測定する手法を開発。この手法を用いて、南極で採取されたドームふじアイスコアに含まれる硫酸塩エアロゾルを測定した結果、過去30万年間のフラックス(1年間に1平方mあたりに降り積もる量を示す単位)を復元することに成功。大気中の硫酸塩エアロゾルが氷期-間氷期サイクルの気温変動を増幅していたことを初めて解明した。この成果は、将来の地球温暖化予測において、最も大きな不確定要因になっているエアロゾルの影響評価を、高精度でモデルに取り込むことができるようになると期待されるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(PDF)
国立極地研究所 トピックス |
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機関 | 北海道大学 国立極地研究所 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | CO2 | 地球温暖化 | 気候変動 | 温室効果ガス | エアロゾル | 南極 | 環境指標 | 北海道大学 | 影響評価 | 硫酸塩 |
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