欧州環境局、海中で汚染物質を蓄積するマイクロプラスチックなど海洋ゴミの脅威を指摘
発表日:2013.08.07
欧州環境局(EEA)は、近年世界中で注目されている海洋ゴミの脅威に関する記事を掲載した。現在、世界の海洋には、海流によってゴミの集まる海域があり、太平洋では、欧州の面積程もある広大なゴミだまりがあるといわれる。海洋ゴミは沿岸域にも漂着し、海底や浜辺に蓄積している。こうしたゴミの破片を魚や海鳥などの海洋生物が飲み込んだり、捨てられた漁網等に絡まったりする被害が多数報告されている。また、海洋ゴミの大半はポリ袋やペットボトル等のプラスチック類で、これらは生分解せず、太陽光や波の力で粉々になる。問題は、これら「マイクロプラスチック」が、海水から残留性有機汚染物質等の有害化学物質を吸着・濃縮する点にある。これを摂取した魚貝類を人間が食べることで、人の健康が損なわれる可能性もあるという。海洋ゴミの大半は消費者が廃棄したものであるため、消費者教育により大幅に削減できるとの研究結果も得られている。EEAでは「欧州海洋戦略枠組み指令」の下、2014年秋に発表予定の海洋環境評価で、海洋ゴミについても報告するとしている。
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