欧州環境局（EEA）は、海岸に漂着したゴミの情報を市民が報告するための携帯電話用アプリを公開した。海洋では、プラスチックなど大量のゴミが次々に発見されており、こうした海洋ゴミは海洋生物に被害をもたらすだけでなく、人々の健康を損なう可能性もある。しかし、海洋や海岸に流れ着いたゴミの種類、移動、発生源について十分把握できていないのが現状である。EEAでは、海洋ゴミの問題に関する意識向上と対策推進には市民の参加が重要であるとして、最新技術を活かした市民によるゴミの調査を開始した。この取組では、市民が各地域のNGOや市民団体等のグループに参加、もしくは新たなグループを組織して、モニタリングや清掃活動を行い、今回のアプリを使ってゴミの情報をアップロードする。EEAのデータベースに集められた情報を、海洋ゴミ問題の理解向上、さらには「欧州海洋戦略枠組み指令」による政策推進にも役立てるという。このアプリは現在、アンドロイド機種で利用可能だが、まもなくiPhone・iPad用も公開される。