生物多様性の変化を計る地球規模のチョウ指標とモニタリング指針の策定へ、国連環境計画等が会合
発表日:2015.02.06
国連環境計画世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)、生物多様性観測ネットワーク(GEO BON)等は、2014年12月ドイツのライプツィヒで、チョウの世界的な指標とモニタリング指針の策定に向け会合を開いた。欧州では、標準化された指針を用いて35年以上、チョウの個体数のモニタリングを行い保全管理に役立てている。しかしこの指針は、熱帯などチョウ種が多様な地域には適さない。世界的な傾向を追跡するには、モニタリング方法の国際標準を設け、生物多様性の変化の把握に必要な必須観測要素(EBV)を通じてデータを世界的な指標にまとめる必要がある。会合では、専門家14名が熱帯・亜熱帯での経験を基に、各種指針の適合性、データの処理方法、チョウの個体数変化の評価に必要な項目等を協議した。モニタリング方法の国際標準化は、生物多様性条約の2020年目標の進捗評価に不可欠であり、チョウの個体数管理に向けたシナリオ作成にも役立つという。今回の会合を機に、チョウのモニタリンググループが新たに結成された。