UNEP等の科学者ら、衛星による地球観測データ画像を用いた生物多様性モニタリングシステムの確立を要請
発表日:2015.07.22
国連環境計画の世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)の科学者らは、世界の自然保護、リモートセンシングの分野の科学者や宇宙研究機関に対し、衛星画像による地球規模の生物多様性観測システムの構築に協力を求める意見書を発表した。UNEP-WCMCは2014年に、地球観測システムを生物多様性愛知目標の進捗状況追跡に利用するための評価研究を実施した。その結果、定期的な観測が可能になり、遠隔地やアクセス困難地の観測手段として有効なほか、衛星画像は変化が起きた地域を迅速に明らかにすることができ、地域や地球規模の保全目標の進捗状況追跡に適することが明らかになった。これまでの衛星画像は政策決定に役立つ情報を取り出すことが難しく、空間的・時間的比較の容易化や、関係分野の科学者・専門家間の共同研究機会の拡大などが課題だという。だが、宇宙から観測可能な生態系機能変数の確認など課題克服の作業はすでに進行しているといい、意見書は、衛星画像情報の活用は生物多様性の保護に重要だとして協力体制の確立を呼びかけた。
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