生物多様性の保全は人間の健康に好影響、生物多様性条約事務局と世界保健機関が報告
発表日:2015.02.12
生物多様性条約(CBD)事務局と世界保健機関(WHO)は、生物多様性の保全と持続可能な利用が人間の健康に好影響を及ぼすことを示す報告書を公表した。報告書では、1)生物多様性と食糧生産・栄養、2)微生物多様性と非感染症、3)感染症、4)医療・医薬品、2)身体・精神・文化的福利、6)気候変動と災害リスクの軽減、7)持続可能な消費と生産など、人間の健康に関わる各領域で生物多様性が果たす役割について具体的な例が示されている。例えば、食糧生産と栄養については、生物多様性は作物、家畜、養殖魚等の基盤であるとともに、これらの遺伝的多様性から食糧生産の継続的な改良や気候変動等への適応が可能になるという。また、生物多様性が、食物の多様性や栄養、健康を支えていると指摘している。報告書の結論では、生物多様性と健康には相互に関連する様々な課題が関係しているため、部門間の連携や社会科学と自然科学の枠を超えた学際的なアプローチに基づいた計画を立て、地域コミュニティとともに実施していく必要があると述べている。
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