ボン条約、建物のガラスに鳥類が衝突する危険に警鐘
発表日:2015.11.24
ボン条約(移動性野生動物の種の保全に関する条約、CMS)は、湿地の干拓や土地の農地化・都市化、森林減少、電線、風力タービン等のほか、人の活動が鳥類に与える脅威として、建物のガラスへの衝突の危険性について警鐘を鳴らしている。建物のガラス窓や高層ビルのガラスの壁は、巨大な鏡のようになって空や雲を映しこむため、鳥類、特に渡り鳥が固い障害物と気づかずに衝突し、致命的な事故になることがある。鳥類学者によると、アメリカだけでも、衝突により最低でも年間1億羽が犠牲になっていると推定されており、特にウグイスやヒバリ等の鳴禽や渡り鳥が多いという。対処法としてCMSは、反射を防ぐために、シールをガラス窓に張って鳥に見えやすくした事例を挙げている。このほか、アメリカ鳥類保護協会が、他の科学的研究のために捕獲された渡り鳥を使って6年間にわたって試験を行い、住宅の所有者や建築家向けに鳥類の衝突を削減できる18の製品をリストアップしたことも紹介している。
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