イギリス自然環境研究会議、気候変動が北極海の環境に及ぼす影響の調査に1000万ポンド助成
発表日:2017.01.24
イギリス自然環境研究会議(NERC)は、北極海で気候変動による海氷の減少が海洋環境に及ぼす影響を調査するため、1000万ポンドを助成すると発表した。北極では気温上昇に伴い海氷面積の減少が著しく、一部の気候モデルは数十年のうちに北極海の夏季の海氷が消滅すると予測している。これが北極海の動植物や生息地にどのように影響するかはよくわかっていないが、多様な海洋生態系の変化がイギリスの環境や経済に広範な影響を及ぼすとみられる。渡り鳥や回遊魚などに影響があれば漁業や観光など産業にも壊滅的影響を与える可能性があることから、今回の助成が決まった。助成を受けて、食物網の研究や海底調査、環境の健全性や復元力の測定を通じ、北極海の生物が海洋酸性化、汚染、海氷減少などの劇的な変化にどのように適応しているかを明らかにするための4件(総額1600万ポンド)の研究プロジェクトを実施、リーズ大学、プリマス海洋研究所などイギリスの16の研究機関が参加する。NERCは、この研究が将来の環境変化の理解と予測に役立つとしている。
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