欧州委員会、自然と生物多様性を保護する新たな行動計画を採択
発表日:2017.04.27
欧州委員会は、市民生活と経済に役立つよう、EUの自然と生物多様性の保護を改善する新たな行動計画を採択した。2019年までに実行する15の行動で構成され、EUの最重要の環境政策である鳥類指令及び生息地指令の実施を迅速に強化するという。EUは両指令の下、EU域内の陸地の18%と海洋の6%超を占める、生物多様性の豊かな世界最大の自然保護区ネットワーク「ナチュラ2000」を構築している。これらの保護区は様々な生態系サービス(炭素貯留、浄水、授粉、観光など)を提供しており、その経済的効果はEUのGDPの1.7~2.5%に上るという。今回の行動計画は、両指令の効果と効率の実績評価に基づき作成されており、1)ガイダンス・知識の強化による、広範な社会経済的目標との一貫性の向上、2)当事者意識の醸成とコンプライアンスの強化、3)「ナチュラ2000」への投資拡大とEU財政支援の利用促進、4)コミュニケーションや支援活動の強化、市民・利害関係者・地域社会の参加促進、の4つの優先分野に焦点を当てている。