欧州委員会、欧州の生物種と生息地の保全状況に関する報告書を採択
発表日:2015.05.20
欧州委員会は、欧州における自然(生物種と生息地)の状態に関するこれまでで最も包括的な報告書を採択した。この報告書は、EUの野鳥指令と生息地指令の両方を対象とした初の報告書で、2007年から2012年にかけてEU加盟国で実施された調査・評価をまとめたもの。調査対象には、鳥類約450種、その他の生物種1200種以上に加え、231種類の生息地が含まれている。報告書によると、大部分の鳥類種は絶滅のおそれのない安全な状態で、一部の生物種と生息地の状態は改善しているが、大幅な改善のためには一層の取組が必要だという。鳥類については、鳥類種の52%が安全な状態だが、約17%は未だ絶滅のおそれがあり、15%がそれに近い状態にあると評価された。生息地については、好ましい状態と評価されたのは16%に過ぎず、大部分は特定の農業手法や人為的な環境改変等の影響から好ましくない状態にあるという。欧州環境庁(EEA)からは国別のデータも含む詳細な報告書が公表されており、これらの報告書はEU生物多様性戦略の中間レビューで利用される。
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