アメリカ国立科学財団、気候変動の地球規模の影響に関する報告書を公表
発表日:2009.05.14
アメリカ国立科学財団(NSF)は、気候変動の地球規模の影響に関する包括的な報告書を公表した。この報告書は、60年近くにわたりNSFが助成を行ってきた研究者らが、極地から赤道まで、地球上の様々な地域で発見した気候変動の兆候等について取りまとめたもの。生態学、雪氷学、大気科学、行動科学、経済学等様々な分野について、現在、進められている研究活動や実績が紹介されている。報告書は、気候変動問題に関係するパズルのピースに対応して、「大気」、「海洋」、「氷」、「陸域」、「生物」、「人間」という章で構成され、各々の章では、気候変動の新たな証拠の発見、気候への人間活動の影響を削減する画期的なアプローチ(代替エネルギー等)の開発など、各研究のポイントが紹介されている。これらNSFの支援による様々な研究成果は、科学や工学の各専門分野を超越した学際的な研究によるものであり、地球システムの全体像を理解するための斬新な切り口を提示してきている。