国際エネルギー機関、2017年にクリーンエネルギー技術と部門のうち長期的気候目標に対応していたのはわずか4/38と報告
発表日:2018.05.23
国際エネルギー機関(IEA)は、2017年のクリーンエネルギー技術と部門の進捗を持続可能な開発シナリオ(SDS)に照らして評価した。SDSは、温暖化を2℃より大幅に低く抑えるというパリ協定の気候目標、エネルギーアクセスの向上、大気汚染の軽減を考慮してIEAが開発したシナリオである。IEAが技術の進展、導入率、投資規模、イノベーションの必要性を分析したところ、2017年に38のクリーンエネルギー技術および部門のうちSDSと対応しているのは4つだけだったという。2017年は、太陽光発電の導入は過去最高を記録し、電気自動車の販売も前年比54%増、LED照明は住宅部門で主要な照明源になりつつあるなど、一部の技術で大きな進展が見られた。しかし、特にCO2回収・利用・貯留(CCUS)技術の普及は遅く、CCUS技術を伴わない石炭火力発電はそれまでの減少傾向から3%の増加に転じた。エネルギー効率化も停滞した。こうしたことも要因となって、2017年に世界のエネルギー関連CO2排出は1.4%増加した。
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