フィンランド環境研究所、国内9種に1種が絶滅の危機に瀕していると報告
発表日:2019.03.08
フィンランド環境研究所(SYKE)は、国内2万2000種の生物種の状態を評価し、11.9%が絶滅の危機に瀕していると報告した。前回評価時の10.5%から増加し、生物多様性の低下傾向が示された。主な原因は生息地の劣化だという。あらゆる生物種群に絶滅危惧種が存在し、特に鳥類とコケ植物は約3分の1が絶滅の危機に瀕している。特に絶滅の恐れがあるのは、ホッキョクギツネや陸封サケ、ズアオホオジロなど約20種である。絶滅危惧種の多くは森林や地方のビオトープに生息しており、人間の森林管理活動や老齢林の減少などの森林環境の変化から悪影響を受けている。絶滅がより急速に進んでいる寒荒原では、蛾や蝶、維管束植物が気候変動の脅威に晒されている。昆虫は約10%が絶滅の危機に瀕しているが、南部では温暖化によって個体数を増やしている種も多い。SYKEは、自然保護区の拡大のみならず、あらゆる自然資源の利用で生物多様性を考慮する必要があるとしている。
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