中国科学院、世界の保護地域を脅かす侵略的外来種の状況を報告
発表日:2020.06.12
中国科学院(CAS)は、世界の保護地域が外来種の侵入に対してどの程度の抵抗力を持っているかを評価するため、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンと共同で、世界の陸域の保護地域199,957カ所に生息する外来生物894種(無脊椎動物77種、両生類98種、爬虫類178種、鳥類391種、哺乳類150種)について、その定着状況と定着した要因を調査した。外来種の侵入に対して保護地域の設置は一般的には効果的であり、外来種が生息していた保護地域は9.1%しかなかった。しかし、保護地域の89.4%では、境界から10km以内に外来種の個体群が1個体以上見つかった。保護地域に侵入した外来種の比率は、鳥類が最も多く、哺乳類、無脊椎動物、両生類、爬虫類の順であった。最も高いレベルの侵入は、比較的よく保護されていると思われる国際自然保護連合(IUCN)カテゴリーIIの国立公園で観察された。在来種が少なく、指定から日が浅く、人間が立ち入ることが多い保護地域は、外来種の侵入が多く見られた。
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