世界資源研究所、森林火災の悪化を報告
発表日:2022.08.17
世界資源研究所(WRI)は、世界の森林火災に関する最新のデータから得られた、深刻な状況を報告した。2021年は今世紀最悪の森林火災の年となり、世界で発生した全樹木被覆損失の3分の1以上にあたる930万ヘクタールの樹木が、火災により失われた。過去20年間の森林火災による樹木被覆減少の大部分は北方で発生し、2021年、ロシアでは同期間で最も多い火災により、540万ヘクタールの樹木被覆が喪失した。火災の発生を増加させている主な要因は気候変動で、気温の上昇による地表の乾燥は、より大規模で頻繁な森林火災を引き起こし、このことが森林火災による排出量の増加を招いて気候変動を悪化させ、さらなる火災の発生を助長する。こうしたフィードバックループと、森林地帯での農業などの人間活動の拡大が、フランスをはじめとする欧州での記録的な大火災を含む、今日の火災の増加の原因である。温室効果ガス排出量を大幅に削減し、森林の減少や劣化を食い止め森林の回復力を向上させること、人間活動に起因する森林の燃焼を制限することが重要である。
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