世界資源研究所、森林は毎年排出している二酸化炭素の2倍の量を吸収していると報告
発表日:2021.01.21
世界資源研究所(WRI)は、2001~2019年の間に世界の森林は、排出した二酸化炭素(CO2)の約2倍の量を吸収したと報告した。世界の森林は伐採などによって年間平均81億トンのCO2を大気中に放出し、一方で、年間156億トンのCO2を吸収していた。これは、米国が年間に排出するCO2の1.5倍に相当する76億トンのCO2を森林が毎年吸収していることになる。世界の三大熱帯雨林のうち強力な炭素吸収源であり続けているのはコンゴの熱帯雨林だけで、排出量を差し引いても年間6億トンのCO2を吸収している。東南アジアの熱帯雨林は過去20年間で、CO2排出量が吸収量を上回ってしまった。アマゾン川流域の熱帯雨林はまだ炭素の吸収源となっているが、現在のペースで森林喪失が続けば排出源になりかねない状態である。炭素吸収量の27%は保護地域内の森林が貢献しており、気候変動の抑制には、原生林と成熟した二次林を保護することが最も重要である。
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