NEDOなど、中高温域での熱電変換を実現するクラスレート焼結体U字素子を開発
発表日:2017.11.17
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合(TherMAT)及び古河電気工業(株)は、中高温域での熱電変換を実現するクラスレート焼結体U字素子を開発した。熱電変換技術は、固体のゼーベック効果を利用して排熱から直接電力を得ることが可能な技術で、工場排熱や自動車エンジンなど、中高温域(200~800℃)の未利用熱を有効に利用して省エネルギーに資することが期待されている。今回開発したのは、環境調和型のシリコンクラスレート化合物からなるP型およびN型焼結体が一体となった高温電極レスのU字型素子。この素子を8個用いた8対ハーフスケルトンモジュールを、ろうそくの炎(外炎、約800℃)にかざす実験を実施したところ、小型のモーターを回転させることに成功した。今回の開発をもとに、中高温域での未利用熱エネルギーを電力に変換する高出力熱電発電モジュールの実現や、民生分野など他分野への応用を目指すという。