東京農工大、公開データを用いて花粉飛散量の空間同期パターンを可視化
発表日:2019.08.26
東京農工大学は、花粉観測システム(運用:環境省、愛称:はなこさん)の公開データを用いて、花粉飛散量の豊凶に見られる「同期現象」を可視化した。植物の豊凶は広い地域で同期・同調する(同期現象)。樹木の種子生産・花粉生産でも同期現象が見られるが、その空間分布を詳細に解析し、可視化する試みはなされていなかった。同研究グループは、花粉飛散量の空間同期パターンを解明するために、全国120地点の観測データ(2003~2016年)を用いて、「位相同期理論」に基づく花粉量変動の増減方向(位相)の解析を行い、2009~2010年は日本列島全体で完全に同相同期していたことや、 逆に,2015~2016年は近接地点間においてもほとんど同期が無い脱同期状態となっていたこと等を図示することに成功した。今回の解析手法は、さまざまな同期現象に広く適用できるものであり、引き続き、数理科学分野との連携によるオープンデータサイエンスとしての展開を目指していくという。
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