滋賀県、「ビワコツボカムリ」を固有種とした鹿児島大の研究成果を紹介
発表日:2021.08.10
滋賀県は、「ビワコツボカムリ(学名:Difflugia biwae)」の種名が 国際動物命名規約に基づき再記載されたと発表した。同種は、原生生物で殻をもつアメーバの一種。国内では琵琶湖以外ではみつかっておらず、琵琶湖の固有種と考えられていた。しかし、中国で同種の発見があり、区別できない状態が続いていた。滋賀県のこれまでの調査で、1960年代の夏季(8月)には、同種が琵琶湖のプランクトンの優占種となっていたものの、琵琶湖の底質環境の変化などにより、1970年代から次第に個体数が減少し、1981年10月9日に生きた個体が見つかったのを最後に、それ以降は生きた個体は見つかっていない。今回、国立科学博物館、滋賀県立琵琶湖博物館に標本が収蔵され、正式に標本が指定されたことにより、種の判別が可能となった。鹿児島大学の研究者が、殻の形態計測に基づいた統計的解析により、同種とされていた中国の種と、別種に相当する違いが見出されたことで、103年ぶりに国際動物命名規約に基づき再記載されたという。
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