凍結精子でミナミイワトビペンギンの人工授精に成功(世界初) 葛西臨海水族園
発表日:2022.07.05
東京都は、葛西臨海水族園(江戸川区)において「ミナミイワトビペンギン」では世界で初めて凍結した精子を用いた人工授精に成功したと発表した。葛西臨海水族園と共に同種の人工授精に取り組む「海遊館(大阪市)」は、2011年から繁殖生態の解明と人工繁殖技術の確立をめざした研究を始め、2016年には葛西臨海水族園と世界で初めて液状保存の精子を用いた人工授精に成功していた。今回の発表は、凍結精子を用いて人工授精に成功したというもの。令和3年度に海遊館で飼育しているミナミイワトビペンギンから精子を採取し、凍結保存の処理後に輸送した精子を用いて、葛西臨海水族園のメス1羽に対して人工授精を実施した。人工授精を実施した1羽のメスは、計2つの卵を産み、5月8日に1羽のヒナが誕生した。孵化したヒナは残念ながら死亡したが、今回の成果は、より効率的に人工授精を可能にするもので、絶滅のおそれがある野生下のミナミイワトビペンギンの種の保存に貢献するという。
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