どえりゃあ!CO2削減量、大規模商業施設初のZEB Ready
発表日:2023.07.28
清水建設(株)は、同社が設計・施工したイオンモール豊川(開業年月:2023年4月)が「ZEB Ready」認証を取得し、年間約4,900 t-CO2の削減量が見込めると報じた。同施設は中京圏最大級の商業施設(延床面積:113,000 m2、建物構造:鉄骨造地上3階建)。イオン直営の物販施設等に加え、多彩なテナントが出店している(総賃貸面積63,000 m2)。招客や商品プロモーションを優先した施設は、ともすれば想定以上の一次エネルギーを消費する。照明照度が比較的高めに設定されているため、もとより照明設備の負荷は大きいが、それが空調負荷にも影響するためエネルギー消費が”負の循環“に陥るケースが在る。本件では、こうした大規模商業施設の特徴を踏まえ、総合的な省エネ設計を導入することで、” 省エネで基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量の削減を実現している建物(ZEB Ready認定基準)“を実現した。建築に関しては、屋上を「外断熱仕様」とし、すべての窓ガラスにLow-e複層ガラスを採用することで高い断熱性能を確保した。照明・空調設備については、高窓(ハイサイドライト)から外光を採り入れて照明照度を抑制しつつ、商業施設としては珍しい自然換気を積極的に活用する仕組みや、AIカメラによって人の動きを分析し、換気・空調制御に反映する仕組みを導入した。熱源はコージェネレーション設備、高効率熱源機および地中熱チラーを組み合わせたシステムを中心とし、モール内の食品ゴミによるバイオガス発電や太陽光発電なども活用する。大規模商業施設のZEB化、ひいては脱炭素化推進の呼び水となることが期待される。
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