豊通、カーボンニュートラル事業向け投資を4,000億円上乗せ
発表日:2024.07.31
豊田通商は7/31、再生可能エネルギー・エネルギーマネジメント事業の強化を図るために4,000億円の追加投資を行うと発表した。グローバルな環境ビジネスの市場規模は世界全体のGDPの約1割を超え、さらなる拡大を続けている(参考:JETRO調査レポート等)。同社は2021年11月、カーボンニュートラル(CN)実現に向けた投資戦略「CNロードマップ2030」を策定している。この戦略では、CN事業を5分野(社内WG)に分け、営業活動を通じて削減されたGHG排出量を炭素クレジットとして利益にプラスする仕組み(社内カーボンプライシング制度)や、脱炭素貢献設備の導入にかかる長期金利・減価償却費を助成する制度を導入している。当初の戦略では2021年から2030年までの10年間の投資総額を1.6兆円規模としていたが、今回、5分野の将来展開を見据え、投資総額を2兆円規模に引き上げた。増額分のうち3,000億円は再エネ・エネマネ分野に、バッテリー分野と資源循環・3R分野にそれぞれ500億円ずつ割り当てる。同社は3RをRebuild、Reuse、Recycleと定義している。また、水素・代替燃料(2,000億円)、ヘルスケアや食料などを取り扱うEconomy of Life(1,000億円)への投資は継続する。環境ビジネス市場の成長を好機と捉え、多くの総合商社がCN関連事業領域を注力分野の柱に据えている。豊田通商は再エネ・エネマネ事業に重点を置き、積極的なCN投資を進める方針のようだ。