原子力市民委員会、合意を無視した海洋放出決定に対し緊急声明
発表日:2023.08.22
原子力市民委員会(東京都新宿区)は、ALPS(多核種除去設備)により処理した水の海洋放出が関係閣僚会議により決定したことについて、緊急声明を発表した。原子力市民委員会は、認定NPO法人高木仁三郎市民科学基金が従来の助成活動の枠を超えて民主的な議論が行われる場として同基金から独立して設けた委員会。今回の緊急声明では「漁業関係者を含む関係者への丁寧な説明等必要な取組を行うこととしており、こうしたプロセスや関係者の理解なしには、いかなる処分も行いません」とした福島県漁連に対する政府回答(2015年8月24日)での約束に明らかに反すると指摘した。「政府に対して海洋放出決定の撤回と代替策の実施」を強く求めたうえで、従来から同団体が提案する「陸上の大型タンクでの保管、またはモルタル固化による処分」を具体的に示した。