第1回「JICA国際協力賞」 受賞者の顔ぶれと功績
発表日:2024.11.11
国際協力機構(JICA)は、第1回「JICA国際協力賞」授賞式を開催した。JICAは、1975年以降、開発途上国の社会と経済の発展に貢献した個人・団体を表彰してきた。今年度から表彰制度の名称を「JICA国際協力賞」と改め、外部委員の選考により受賞者を決定することとなった。第1回目の授賞式は11月8日にJICA本部(東京都千代田区二番町)で開催され、3個人・団体が受賞した。──中南米都市・地域計画家協会の会長アウグスト ピント カリージョ氏は、日本で学んだ都市計画の知識を中南米地域に広め、持続可能な都市づくりに貢献した。NGOスランガニの馬場繁子氏は、スリランカの子どもたちの教育環境を整備し、社会とつながる支援を行ってきた。国立大学法人宮崎大学の鮫島学長は、バングラデシュのICT人材の雇用促進と宮崎のICT人材不足の解消を目指すプロジェクトを推進した。──中南米地域は、気候変動や自然災害による脆弱性にさらされるとともに、人口上昇と都市化のただ中にある。スリランカでは国民の多くが教育、健康、災害、生活水準など複数の脆弱性を抱えている。バングラデシュは、生産年齢人口の増加に伴い、若者の雇用をめぐる複合的な課題が山積している。授賞式では、JICA田中理事長が国際協力の重要性を強調した。