青森りんごの鉄道輸送シフト:87%(トラック比)CO2排出削減に寄与
発表日:2025.06.13
日本物流団体連合会(物流連)は、第26回「物流環境大賞」の受賞案件を発表した。本賞は、物流分野における環境保全の推進や意識向上を目的に、優れた取り組みを行った団体・企業・個人を表彰するもの。最高賞である「物流環境大賞」には、つがる弘前農業協同組合、日本通運(仙台支店・事業統括本部)、日本貨物鉄道(東北支社北東北支店)の4者による「青森県産りんご モーダルシフトの取り組み」が選出された。
この取り組みは、青森県産りんごの輸送をトラックから鉄道へ大規模に転換することで、年間1,563トン、87%のCO2排出削減を実現したものである。農産物のモーダルシフトは事例が少なく、収穫期に集中しがちな出荷を年間で平準化する工夫や、輸送障害時の代替手段の確保など、複数の課題に対応した点が高く評価された。
今回の応募件数は過去最多に迫る31件で、モーダルシフトを中心に、共同輸配送、再生可能エネルギーの活用、先進技術の導入など多様な取り組みが見られた。特に、冷凍品輸送における鉄道利用や、ドローンを活用した条件不利地域での配送、リユース梱包材の導入など、物流の脱炭素化と効率化を両立させる事例が目立った。物流連は、こうした取り組みを顕彰することで、持続可能な物流の普及と環境負荷の低減を促進していく方針を示している。
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