横浜市、産官学で水素エンジンコンバージョンバスFSを始動
発表日:2025.07.31
横浜市、リケンNPR、東京都市大学、日清オイリオグループは、水素エンジンコンバージョンバスの研究実証を産官学で取り組むことについて連携協定を締結した。
今回の研究では、日野自動車製の小型バス「ポンチョ」を改造対象とし、環境対応バスのニーズ調査、エンジン改造・車両設計の実現性評価、実証試験計画の立案などが行われる。実証計画は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「水素社会構築技術開発事業」に採択されており、2026年度以降の事業化を視野に入れたものとなっている。神奈川県は国の「燃料電池商用車導入促進重点地域」に選定されており、地域としても水素モビリティの推進に注力している。――横浜市は、走行実証や普及啓発活動、フィールド提供などを通じて支援を行う予定であり、運輸部門のCO₂排出量削減に向けた選択肢の拡充を図る。リケンNPRは水素エンジンの評価設備を保有し、実証試験を進める技術基盤を持つ。また、東京都市大学は1970年代から水素エンジン研究を継続しており、摩擦損失や熱損失の低減技術を提供する。日清オイリオは水素混焼対応型コージェネ設備の導入など、エネルギー分野での応用可能性を探る。
4者は対等な立場で協力し、既存のディーゼルエンジンを水素燃料で稼働する水素エンジンへ改造する技術の社会実装を目指す。