(独)国立環境研究所、大気—海洋間CO2フラックスの新たなモデル計算手法を開発
発表日:2010.11.05
(独)国立環境研究所は、全球的な大気−海洋間の二酸化炭素の吸収・放出(CO2フラックス)を推定する新たなモデル計算手法を開発し、1996年~2004年の月ごとの海洋のCO2フラックスをモデル計算により推定したと発表した。同手法では、モデル計算に観測値を取り込む(同化する)ことで、従来より信頼性の高いモデル計算を可能にし、海洋のCO2フラックスの推定を改良することができた。同推定結果はデータセット化され、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)プロジェクトにおける全球のインバースモデル解析(CO2などの大気濃度データと大気の循環を計算する数値モデルを用い、吸収・排出源の大きさを統計的に推定する解析手法)の入力データとして使用される予定で、全球的な炭素収支についての理解の進展に貢献することが期待されるという。