大学研究室紹介

「環境アセスメント・戦略的環境アセスメントの方法論 、環境計画への住民参加と合意形成 」(原科幸彦教授)

東京工業大学 大学院総合理工学研究科 環境理工学創造専攻 原科研究室

研究内容

  • テーマ:
  • 環境アセスメント・戦略的環境アセスメントの方法論 、環境計画への住民参加と合意形成
  • 概要:
  • 原科研究室では、民主的で合理的な環境計画・政策づくりのための社会システムを構築することを目的に研究をしております。主な研究内容は以下のとおりです。
    ■環境アセスメント
    環境アセスメントにおける評価方法や住民参加方法など基礎手法の開発、計画や政策段階から行う戦略的環境アセスメント(SEA)の研究を行っています。世界遺産・屋久島でのゼロエミッション計画づくりを事例にSEAの方法論の研究を行ったほか、アセスメントにおける紛争解決に関する一連の実証的研究も行っています。また、国際協力でのアセスメントの活用も重要な課題で、国際協力機構(JICA)などの環境社会配慮ガイドラインづくりにも協力しています。
    ■住民参加と合意形成
    環境問題の解決には環境計画づくりに住民が参加することが不可欠です。その参加手法の開発を、都市環境を中心的な対象として行っています。情報公開制度の整備の観点から、環境基本計画づくりや環境保全活動、PRTR制度などの事例を対象に住民活動やNGO活動について分析しています。日本で最も進んだ住民参加として注目されている長野県中信地区の廃棄物処理施設検討委員会では、これまでの研究成果である合意形成モデルを適用して実施しました。
    ■環境計画のための指標・評価手法開発
    環境計画づくりでは自然環境・社会環境の影響を予測し評価結果を計画に反映することが必要です。計画づくりに向けた指標と評価の手法開発も重要な研究課題です。原科研では、地域情報の処理に適した地理情報システム(GIS)を用いて、緑地の評価手法の開発や都市の持続可能性の指標開発を行ってきました。
  • キーワード:
  • 環境計画, 合意形成, 環境アセスメント, 都市・地域計画, 住民参加
  • 学部体系:
  • 理工学系(その他工学系)
  • 研究分野:
  • ごみ・リサイクル(3R関連, LCA・環境マネジメント関連等, 廃棄物処理関連, その他廃棄物・リサイクル関連)、健康・化学物質(化学物質管理・リスクコミュニケーション)、自然環境(緑化・自然再生など環境創造関連, 流域圏保全、その他, その他自然環境関連)、環境総合(環境計画策定方法、政策・計画の合意形成、実行システム, 環境アセスメント制度、住民参加、施設立地の合意形成)

    米国の戦略的環境アセスメントに関するインタビュー調査(2008年)

    長野県中信地区で実施した廃棄物処理施設検討委員会(2003年)

    原科教授による国際影響評価学会での会長就任演説(2008年、オーストラリア)

    研究室概要

  • 大学・研究室名:
  • 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 環境理工学創造専攻 原科研究室
  • 研究室の特色・PR:
  • ○原科教授の担当科目 学部の授業は「環境安全論」「環境計画と社会システム」、大学院修士課程の授業は「環境アセスメント」「Consensus Building in Environmental Planning(英語での開講)」「地球環境の政策科学」「環境学の基礎」などです。○主要研究テーマ 環境計画・政策研究を研究課題として、実社会における問題解決を目指して、多様な研究領域に取り組んでいます。環境アセスメント及び戦略的環境アセスメントの研究では、日本のみならず諸外国を対象とした調査研究も行っており、国際間の比較研究を行っています。住民参加と合意形成では、実際のフィールドでの調査や社会実験にも取り組んでいます。さらにこれらの調査研究を踏まえた、地理情報システム(GIS)の活用などによる手法開発をしています。○就職先 大学教員や、国・地方自治体の公務員、研究機関、金融関係、大手メーカー、マスメディアなど、環境にかかわる多岐の分野にわたっています。 さらに詳細な情報は、研究室ホームページ(http://www.sh.depe.titech.ac.jp/)に掲載しています。ご参照ください。
  • 先生のプロフィール:
  • 氏名:
    原科幸彦
    出身大学:
    東京工業大学
    出身大学院:
    東京工業大学原科教授のプロフィール http://www.titech.ac.jp/whoswho/Profiles/0010/0002157/profile.html
    卒業研究のテーマと概要:
    大学院:「都市における移動時間特性にもとづく都市空間評価に関する研究」(博士論文)
    職歴など:
    東京工業大学助手 (1975-1976)
    国立公害研究所(現・国立環境研究所)研究員 (1976-1980)
    国立公害研究所(現・国立環境研究所)主任研究員 (1980-1983)
    マサチューセッツ工科大学客員研究員 (1981-1982)
    東京工業大学助教授 (1983-1995)
    東京工業大学教授 (1995-) 同評議員(2006-)

    国内外の学会や政府関係の委員会活動等
    ・国際影響評価学会(IAIA)・会長
    ・日本計画行政学会・会長
    ・国際協力機構(JICA)環境社会配慮ガイドライン改定有識者委員会・座長
    研究室HP:
  • 所属学生の人数:
  • 21人~
  • ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など):
  • 1泊2日程度
    年 1回
    2泊~1週間未満
    年 0回
    1週間~1か月以内
    年 0回
    1か月以上
    年 0回
  • 研究室連絡先:
  • 神奈川県横浜市緑区長津田町4259-G5-9

    研究室の学生による国際学会発表(2008年、IAIA、オーストラリア)

    2006年度ゼミ合宿での現地調査とヒアリング(愛知万博の事後調査)

    (2009年1月現在)