世界気象機関(WMO)は、南極大陸とその周辺上空のオゾン層の状況について、2015年初回の報告を発表した。南極では、極夜が明け太陽光が戻るとオゾン破壊が加速する。報告によると、「全球大気監視(GAW)」観測網の一部の地表および気球ゾンデのデータで、オゾン減少が始まっていることが示された。衛星の観測でも2015年8月18日以降、オゾンホール面積(オゾン全量が220DUに満たない面積)が広がっていることが確認された。オゾンホールの形成は極渦(極地上空の渦状の気流)の位置や日照によって年ごとに異なる。2015年は例年より遅く、8月27日時点のオゾンホール面積は約510万平方キロメートルと、長期平均の約半分だという。2015年のオゾンホールの形成は、現段階ではまだ断言できないが、これまでの気温や極成層圏雲から、2014年・2013年並みで、2010年・2012年よりいくぶん大きくなると予想されるという。WMOは、このオゾン報告を8月から11月まで、ほぼ2~3週ごとに発表していくとしている。
情報源 | 世界気象機関(WMO) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 世界気象機関(WMO) |
分野 | 地球環境 大気環境 |
キーワード | 世界気象機関 | WMO | GAW | オゾン層 | 南極 | 観測 | オゾンホール |
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