国際自然保護連合、パーム油生産を禁止しても他の油料作物生産によって生物多様性が脅かされると報告

発表日:2018.06.26

国際自然保護連合(IUCN)は、パーム油産業と生物多様性の関係に関する報告書を公表した。パーム油は世界で使用される植物油の35%を占め、調理用のみならず、化粧品や洗剤などに用いられている。世界のパーム油農園の面積は2500万ヘクタール以上とみられ、熱帯雨林を伐採することから、マレーシアやインドネシアを中心に生物多様性に悪影響を及ぼしている。しかし、パーム油生産を禁止しても解決にはならず、植物油需要を満たすために、菜種、大豆、ヒマワリなど他の油料作物の生産が増加するという。これらの油料作物はパーム油の最大9倍の土地を必要とし、南米の熱帯雨林やサバンナの生物多様性が脅かされることになる。IUCNは、パーム油農園開発で熱帯雨林や泥炭地の破壊を避けることや、農園に残された断片的な森林を適切に管理することを提案した。また、持続可能な農法で生産されたパーム油の認証制度も、消費者の意識啓発によって認証製品に対する需要が高まれば、森林減少を軽減できる可能性があるとしている。

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