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 太陽の周期活動が地球の気候に影響

発表日:2009.07.16


  太陽の周期活動によって、地球の気候に、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象のような影響が生じることが、米国国立大気研究センター(NCAR)のミール氏らの研究により明らかになった。「Journal of Climate誌」2009年7月号に掲載された論文及び同氏の他の論文によれば、太陽の活動が最高潮になると、太平洋の雲のない部分が暖まって蒸発量が増え、貿易風が強まるとともに西部熱帯太平洋での雨が増加し、東部熱帯太平洋が寒冷化するという。これはラニーニャ現象に似た状況といえるが、地域はかなり東部に限定され、また実際のラニーニャ現象の半分程度の強さだという。なお、本物のラニーニャ現象等は、東部太平洋の海水表面温度の変化に伴って生じる。研究成果は、太陽の11年の活動周期とエルニーニョ現象等との間に科学的な関わりがある可能性を示唆するものだとする声もある。また、太陽活動周期における特定の時期の気温や降雨パターンの予測にも役立つ可能性があるという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード NCAR | 気候 | エルニーニョ | 熱帯太平洋 | 太陽 | 周期活動 | ラニーニャ | 貿易風 | 蒸発量
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