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 国立科学財団、北極圏沿岸の小さな水域が大量の炭素を放出していると報告

発表日:2020.06.02


  国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、アラスカ州の北極圏沿岸の湖沼、池、河川といった小さな水域が、地球温暖化に伴う影響を受けており、地球上で最も脅威にさらされている地域の一つであることが明らかになった。同研究によると、気温と水温の上昇が同水域における二酸化炭素分圧(pCO2)の日変動の主な要因となっている。気温が高くなると小さな水域はより早く暖められるため、微生物の働きが促進され、大気中へのCO2の放出源となる。特にツンドラの池のCO2濃度は過去40年間でほぼ2倍になっていると推定された。一方、沿岸の海や大きな淡水湖は、大気中のCO2を吸収している。これまでに計算された北極圏の炭素収支は、同水域の影響をほとんど含めておらず、大気中に放出される炭素量を過小評価していた。同水域における比較的小規模ではあるが豊かな水界生態系が、より多くのCO2を放出する事により、炭素収支全体に大きな影響を与える可能性がある。

情報源 国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 環境総合
キーワード CO2 | 微生物 | 地球温暖化 | 炭素収支 | 国立科学財団 | 北極圏沿岸 | 二酸化炭素分圧 | 水界生態系 | 小さな水域 | 脅威
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