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 舗装などの人工被覆による土壌の生態系サービス劣化に対し、欧州委員会が解決策を提案

発表日:2011.05.23


  欧州委員会は、舗装や建物などの人工被覆による土壌の生態系サービス劣化について現状を調査し、その影響の解決策を提案する報告書を発表した。EUでは、1990年から2000年の間に、年1000km2の土地が宅地や工業用地等に転用され、うち半分は建物、道路など不浸透性の材料で覆われた。この傾向は近年わずかに緩和したが、人工被覆の増加率は依然憂慮される水準にある。人工被覆化された土壌は、生物学的機能、水循環、植生、種の多様性を損ない、農産物の生産性を低下させる。このため報告書では、解決策として次の3つの方法を提案している。1) 土地利用計画の改善や補助金の見直し等により、人工被覆の拡大を制限する。2) 人工被覆が避けられない場合は、不浸透性のアスファルトやセメント等ではなく、浸透性の資材を使用する、植物で被う等、被覆の影響を緩和する。3)料金を徴収してそれを環境保護に充てる、あるいは他の場所で土壌を復元する等、人工被覆の影響を相殺する。報告書は、2012年初めに欧州委員会の専門文書としてまとめられる。

情報源 欧州連合(EU) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州連合(EU)
分野 水・土壌環境
キーワード 舗装 | 土地利用 | 水循環 | 欧州委員会 | EU | 生態系サービス | 土壌 | 建物 | 浸透性 | 人工被覆
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