東京農工大学とオーストラリア州立メルボルン大学は、火力発電所から発生する燃焼排ガスや天然ガスに耐性の高い「CO2分離膜材料」を開発した。大規模固定発生源から排出されるCO2を削減する方策として、さまざまなCO2回収・貯留プロセスの研究開発が進められている。また、それらの技術のひとつである膜分離法においては、CO2を効率的かつ選択的に透過し、実ガスに含まれている不純物に曝されても性能低下が少ない、より高寿命な膜材料の開発が求められている。今回研究グループは、多孔性ナノ粒子である金属有機構造体(MOF)、多孔性有機ポリマー(POP)及びカーボンとポリマーからなるハイブリッド分離膜材料を調製し、不純物(H2S、SO2、NOなど)が膜分離性能におよぼす影響を詳細に検討した。その結果、多孔性有機ポリマーから作製したハイブリッド材料が、金属有機構造体から作製したハブリッド材料に比べて不純物存在下におけるガス分離性能の低下が少ないということが明らかとなり、多様なガス分離に応用展開できることが示唆されたという。
情報源 |
東京農工大学 プレスリリース
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機関 | 東京農工大学 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | ナノ粒子 | ポリマー | 膜分離 | CO2分離 | CO2回収・貯留 | 東京農工大学 | 多孔性材料 | メルボルン大学 |
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