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 大阪大など、葉緑体のタンパク質輸送メカニズム研究に新たな知見を補完

発表日:2018.10.12


  大阪大学、茨城大学および京都府立大学の研究グループは、葉緑体を包む膜に存在するタンパク質の輸送チャネル複合体(中井ら・2013)と共に働く、新奇の仕組みを見出したと発表した。葉緑体はミトコンドリアや核を有していた真核細胞にシアノバクテリアが内共生したもので、外で合成されるタンパク質を葉緑体内に運び入れる分子メカニズムは、葉緑体の成立・進化の過程において確立されたものと考えられている。今回、研究グループは既往研究により見出した通過孔「チャネル」と協調的に働く分子メカニズムを探索し、輸送すべきタンパク質を捉え、ATPの加水分解エネルギーを利用して構造変化を起こすことで、当該タンパク質の一方向の輸送を導く「タンパク質輸送モーター」の1)単離と同定に成功し、2)それが葉緑体の起源とされるシアノバクテリアのタンパク質分解酵素に由来することを解明した。これらの成果は、葉緑体の進化と詳細な分子メカニズムの全容解明につながるものであるという。

情報源 大阪大学
機関 大阪大学 茨城大学 京都府立大学
分野 環境総合
キーワード 大阪大学 | シアノバクテリア | 茨城大学 | 京都府立大学 | 葉緑体 | ミトコンドリア | 輸送チャネル複合体 | ATP | 加水分解エネルギー | タンパク質輸送モーター
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