大阪大学、東京大学、理化学研究所およびオックスフォード大学の研究グループは、日本人の適応進化に強い関わりを持つ遺伝子領域を特定し、日本人特有の適応進化に影響を与えた形質を特定したと発表した。同研究グループは、2000名のゲノムデータを用いて日本人集団の適応進化に関わる遺伝子領域4カ所を同定し、世代を経るなかで一部の形質(アルコール代謝)が変化し、酒に弱くなったことなどを解明している(Okada, Y et al., 2018)。今回、バイオバンク・ジャパン(運営・管理:(国研)日本医療研究開発機構)により収集された日本人集団17万人のヒトゲノム情報を用いて、ゲノム全領域における適応進化の強さを定量的に評価することで、過去1~2万年前において適応進化の対象となっていた29の遺伝子領域の同定に成功した。アルコール代謝に関わる遺伝子領域において最も強い適応進化の影響が認められ、日本人特有の形質との関係を詳細に解析したところ、アルコール摂取量・腎機能・肥満・免疫疾患といった形質が適応進化の対象であることが判明したという。
情報源 |
大阪大学大学院医学系研究科・医学部 研究活動
日本医療研究開発機構 プレスリリース |
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機関 | 大阪大学 東京大学 理化学研究所 オックスフォード大学 |
分野 |
自然環境 環境総合 |
キーワード | 理化学研究所 | 東京大学 | 大阪大学 | 適応 | 日本医療研究開発機構 | 適応進化 | 日本人 | 遺伝子領域 | アルコール代謝 | バイオバンク・ジャパン |
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