北海道大学とザンビア大学は、鉛(Pb)廃鉱山周辺で飼われているイヌのPb血中濃度が、ヒトと同様に鉱山からの距離に依存していることを明らかにした。この知見は、地球規模の環境課題に係る国際科学技術協力プログラム「ザンビアにおける鉛汚染のメカニズムの解明と健康・経済リスク評価手法および予防・修復技術の開発(事業主体:科学技術振興機構・国際協力機構、実施期間:2015~2020年度)」の支援の下、両大学が同国のカブウェ市において実施した無料の狂犬病予防接種プログラムに伴う住民インタビュー、血液サンプル採取、各種分析によって得られたもの。イヌの体内に含まれるPbの同位体比は鉱床で採取された鉱石に由来する可能性が高く、イヌの血中Pb濃度は鉱山に近ければ近いほど高くなり、高濃度曝露したイヌには顕著な健康被害がみられないことが分かった。ヒトの健康リスク評価や、Pb汚染の検知や汚染源の同定、治療方針の策定等における、イヌの曝露評価結果の活用が期待できるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(研究発表)
科学技術振興機構 プレスリリース |
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機関 | 北海道大学 ザンビア大学 (国研)科学技術振興機構 (独)国際協力機構 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 鉛 | 北海道大学 | 鉱山 | 健康被害 | SATREPS | ザンビア | 地球規模課題対応国際科学技術協力 | イヌ | 鉛血中濃度 | 鉛汚染 |
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