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 北大など、免疫遺伝子のペアリングへの影響を小型フクロウから検証

発表日:2020.04.24


  北海道大学などの研究グループは、沖縄県南大東島に生息する小型のフクロウ「リュウキュウコノハズク(学名:Otus elegans)」の配偶者選択(ペアリング)と、免疫システムに関係するMHC遺伝子の関連を検証した。配偶者選択は、どれだけ多くの子孫を残すことが出来るかを示す適応度の向上によるとされており、MHC遺伝子による配偶者選択が仮説として考えられている。リュウキュウコノハズクは一夫一妻で繁殖し、これまでの長期モニタリング調査により、個体の生涯にわたる繁殖成功が明らかとなっている。今回、同種のつがいのMHCの配列と、ランダムに交配した場合に予想されるMHCを比較し、この種はMHCの異なる配偶者を選択していることが分かった。また、繁殖モニタリングで生涯の繁殖を追跡できた22個体の生涯繁殖成功のデータ(2002~2018年)からは、親のMHCの違いによる自身の繁殖成功と仔の生存率への寄与は見出されず、MHCの異なる相手を選ぶことで、長生きで多産な仔を残せるという傾向は見出されなかったという。

情報源 北海道大学 新着情報
国立環境研究所 新着情報
機関 北海道大学 国立環境研究所
分野 自然環境
キーワード 適応 | 繁殖 | 南大東島 | モニタリング調査 | MHC | リュウキュウコノハズク | 配偶者選択 | 交配 | 生存率
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