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 神戸大など、広角カメラ等でクジラの休息行動を解明

発表日:2021.03.15


  神戸大学、東京大学大気海洋研究所および海外1機関・1大学からなる研究グループは、全天球ビデオカメラ(水中画角270度)などをザトウクジラに装着し、彼らが水中で休息していることを明らかにした。近年、バイオロギング手法を用いることで、深度、遊泳速度、加速度などの行動データから、ザトウクジラの採餌行動が明らかになりつつある。しかし、止まって休むことのない動物の場合、ゆっくり遊泳している時との違いがわからず、「休息行動」に関する知見はほとんど蓄積されていなかった。そこで、同研究グループは、国産の360度カメラを基盤とし、専らバイオロギング計測機器を取り扱っている企業の協力を得て、耐圧防水加工を施したビデオロガーと行動記録計、電波発信機、浮力材、吸盤が一体となった装置(以下「タグ」)を作製した。2016年1月、ノルウェー北部のフィヨルドにおいてザトウクジラ1個体に小型ボートで接近・タグ装着し、各種データを取得した。動画データ(1時間)・行動データ(11時間)を解析した結果、水面だけでなく水中を漂いながら休息していることや、単独ではなくグループで休息していることが確認された。

情報源 神戸大学 研究ニュース
機関 神戸大学 東京大学大気海洋研究所
分野 自然環境
キーワード 神戸大学 | バイオロギング | 行動記録計 | フィヨルド | 全天球ビデオカメラ | 水中画角 | ザトウクジラ | 休息行動 | 360度カメラ | 電波発信機
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