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 森林総研、やんばるの森におけるマングース防除区域の拡大を提唱

発表日:2021.05.25


  森林総合研究所を中心とする研究グループは、沖縄島北部の森林地帯(やんばる)において、マングースが固有鳥類3種(ヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲ)に悪影響をおよぼしていることを解明した。「やんばる」は、世界自然遺産として登録勧告され、2021年7月に正式登録される予定となっている。同研究グループは「やんばる」の固有鳥類保全は極めて重要であり、マングースの捕食圧などを明らかにする必要があると考え、2007~2016年の間に実施した固有鳥類3種の分布に関する調査の結果に基づいて分布域の変化を分析し、同種とマングースの個体数や周辺の広葉樹林⾯積との関係を統計解析した。その結果、固有鳥類3種はマングースが少なく、広葉樹林⾯積が広い地域に多いことが分かった。マングースが飛翔可能な鳥にも悪影響をおよぼしている実態が示唆され、採餌のために地上に降りた鳥を捕食したと見られる事例も報告されているため、今後、これら3種の⿃の分布をさらに拡⼤し、確実に保全していくためには、現行のマングース防除事業の継続に加え、防除区域の拡⼤も必要であるという。

情報源 森林総合研究所 プレスリリース
機関 森林総合研究所
分野 自然環境
キーワード 世界自然遺産 | ヤンバルクイナ | マングース | 捕食圧 | やんばる | ノグチゲラ | ホントウアカヒゲ | 広葉樹林 | 防除事業 | 防除区域
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