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 国環研、高山帯生態系の調査力強化に向けて協働開始

発表日:2022.01.28


  国立環境研究所は、「迅速かつ容易な高山帯生態系の調査ツール」の完成を目指して、(株)マプリィ(設立:2019年、本社:兵庫県丹波市)と共同研究を開始する。高山帯に生育する植生は気候変動に対して極めて脆弱である。しかし、現地踏査の定期的・継続的な実施が難しく、生物名を熟知した調査者が不足していること等もあり、現状が十分把握できていなかった。(株)マプリィは、森林などの膨大な空間情報(測量データ等)を簡単に取得して、シームレスに解析・活用できる地理空間情報プラットフォーム「mapry」を運用し、専用アプリの開発・提供サービスなどを行っている。一方、同研究所・生物多様性領域は、生態系の構造・機能、それらの関係性、人間活動が生物多様性と生態系に及ぼす影響の解明に関する調査・研究をさまざまなスケールで実施している。今回、両者が協働することで、より価値のある新たな調査ツールの開発が可能だという考えに至った。使用デバイスは、レーザー光を対象物に照射し、その反射光等を観測することで対象物の距離計測や性質を特定するセンシング技術(LiDAR: Light Detection and Ranging)を搭載したタブレットを想定している。共同研究において、三次元形状計測や分光計測の結果を複合的に利用する「画像処理アルゴリズム」を開発し、さらに地理情報化技術と組み合わせ、気候変動影響を検出する新規アプリケーションを構築するという。

情報源 国立環境研究所 報道発表
(株)マプリィ News
機関 国立環境研究所 (株)マプリィ
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 地理空間情報 | タブレット | 気候変動影響 | LiDAR | 高山帯生態系 | 測量データ | センシング技術 | 三次元形状 | 画像処理アルゴリズム
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