国内ニュース


 バイナリー方式では国内最大規模!南茅部地熱発電所(JOGMEC支援案件)

発表日:2024.05.01


  国内では地熱貯留層から取り出した蒸気を分離(熱水は地下に還元)して発電するフラッシュ発電方式が広く採用されているが、得られる蒸気や熱水の温度が低い場合は、その蒸気や熱水を用いて沸点の低い媒体を沸騰させ、その蒸気でタービンを回す「バイナリー発電」方式を導入することもある。―――エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、国内で地熱の採取を行う企業が発電所の建設に向け、金融機関から開発資金を借入れる場合、「地熱資源開発資金債務保証(以下『債務保証』)による支援を行っている。これまでバイナリー方式の案件としては、福島県福島市土湯温泉(400kW)、大分県玖珠郡九重町菅原地区(5,000kW)を採択してきた。今回、オリックス株式会社が間接的に100%の株式を保有するORジオ南茅部株式会社の南茅部地熱発電所(6,500kW)が営業運転を開始した。同社は、北海道函館市南茅部地域において地熱発電所の建設を計画し、2020年3月からJOGMECの債務保証による支援を受けて発電所の開発を進めてきた。ラインシャフト式ダウンホールポンプという熱水汲み上げ設備装置を本邦で初めて導入したバイナリー方式の発電施設となっている。発電所近隣の森林整備を行い、地域と連携しながら環境保全を図ることも視野に入れて、2024年5月1日より営業運転を始めている。なお、フラッシュ方式を含め、債務保証の支援により稼働に至った案件は6件にのぼる。

情報源 エネルギー・金属鉱物資源機構 ニュースリリース
機関 エネルギー・金属鉱物資源機構
分野 自然環境
環境総合
キーワード 地熱貯留層 | バイナリー発電 | 函館市 | フラッシュ発電 | 地熱資源開発資金債務保証 | ORジオ南茅部 | ラインシャフト式ダウンホールポンプ
関連ニュース

関連する環境技術