(財)高輝度光科学研究センター(JASRI)、東北大学、東京大学物性研究所などの研究グループは、大型放射光施設SPring-8を用いて、超強力磁場を用いた軟X線分光実験に世界で初めて成功したと発表した。従来、軟X線分光実験で利用できる最高磁場は10テスラにとどまっていたが、今回、研究グループは、従来の2倍以上となる21テスラの超強磁場を用いた軟X線分光実験に成功。この分光計測技術を用いると、レアアースを主成分とするネオジム磁石などの磁気分析が可能となるため、レアアースが磁石中でどのような磁性を持っているかを詳細に調べることができ、その情報から、安価な代替元素を見出す研究が進展することが期待されるという。現在、ハイブリッド車のモーターにはネオジム磁石が用いられており、その添加主成分として、ジスプロシウム(Dy)というレアアースが含まれている。しかし近年は、Dyの価格が高騰しているため、Dyを代替する安価な元素が求められている。
情報源 |
SPring8 プレスリリース
東北大学 プレスリリース 同上 詳細版(PDF) 東京大学 物性研究所 プレスリリース(PDF) |
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機関 | (財)高輝度光科学研究センター(JASRI) 東北大学 東京大学 物性研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | ハイブリッド車 | 高輝度光科学研究センター | SPring-8 | 東北大学 | レアアース | 磁石 | ジスプロシウム | ネオジム磁石 | 東京大学物性研究所 | 軟X線分光実験 |
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