カナダ、絶滅の危機にあるキジオライチョウを守る緊急保護令を発令へ
発表日:2013.09.17
カナダ政府は、絶滅の危機にあるキジオライチョウを守るための緊急保護令を近く発令すると発表した。キジオライチョウは、アルバータ、サスカチェワン両州南部にまたがる独特のプレーリー生態系に依存する鳥で、カナダ国内の個体数は1988年以降に98%近く減少し、現在は150羽足らずしか残っていない。緊急保護令ではキジオライチョウとその生息地を保護するための各種制限を設けるが、私有地での活動や公有地での家畜放牧は制限せず、土地所有者や農業生産者への影響を最小限に抑えつつ保護の強化を目指す。カナダ政府は、既存の保護策に加え、両州政府や関係団体と連携して、長期的にキジオライチョウの生息数を回復させるための新規プロジェクトを予定している。向こう3年間で100万ドル以上の資金拠出をすでに決定したほか、土地所有者らを支援するために追加資金も投入される見込み。絶滅危惧種法に基づく緊急保護令は、生物種の生存に切迫した危険が迫っており、現状の保護措置が不適切な場合に発令されるもので、発動されるのは、同法施行以来初めてになる。
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